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2019-11-12

部分的蘇生した豚の脳がもたらす倫理上の問題 by nature


養豚

養豚場の豚(ご参考:本文との直接的関係はありません)

情報源: Part-revived pig brains raise slew of ethical quandaries

「屠殺されてから四時間経過した豚の脳で、血管の循環や、細胞の代謝、ニューロンの自発的活性化が見られた」という研究がnature誌に発表された(Restoration of brain circulation and cellular functions hours post-mortem | Nature)。ただ、この実験では“意識がある”ことを示す脳波(EEG)が見られたわけではない。そのため、すぐにこれが「死からの蘇生」に繋がるわけではない。だが、将来、そのような研究・実験に繋がりうるものだ。そう考えると、色々と倫理的な問題を考えねばならなくなる。

と、nature誌の記事は述べている。フランケンシュタインや、人造人間、「ルパン三世 ルパンVS複製人間」のマモーのようなことが現実になるかも知れない。また、そこまで一足飛びに行かないにしても、途中段階でも問題は色々ある。上記の記事では

  • どのように意識や知覚の徴候を捉えるのか? 取り出された脳が意識を持っているかどうか(つまりは、まだ生きているのかどうか)を知る術を持たねばならない。
  • どの動物種がこのような実験に適しているのか? 今回は豚だったが、犬が良いのか、霊長類が適しているのか?
  • “無用な痛み”を感じさせないように出来るのか? 動物実験をするにしても、無用な痛み・恐怖を与えてはならないとされている。それをどのように担保するのか?

など、考えねばならない点が多いと指摘している。
さらには、実験動物に対する保護規定はあるものの、“屠殺された(死んだ)”動物に対しては法律的な規制はないのも問題だとしている。確かに、人間であれば遺体の扱いに関して法律があるが、動物の“遺体”に対しては損壊罪だのなんだのは適用されないだろう。でも、実は脳が痛みを感じているかも知れないとなったら、なんらか扱い方のルールは必要になる。

生と死の狭間、グレーゾーンでは、これまでの常識が通じない事柄がありそうだ。研究をさらに進めるためにも、多方面の議論が必要になるだろう。

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