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2017-12-15

糸は吐くけど、網は編めないクモ? by ナショジオ


糸を出すだけだったクモの前身と、網を作れるようになったクモ。クモの進化の過程は大きな謎に包まれているが、両者の間をつなぐ新種が3億年前の化石から見つかった。

情報源: クモの進化の謎解く鍵、3億年前の化石で新種発見 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

記事によると、身体が半分、石に埋まったままの化石を高精度CTスキャンで調べたところ、カニムシに近い生物だったことが分かったとのこと。
カニムシとは、クモ綱カニムシ目の生物で、クモとサソリの間のような感じ。現存のカニムシは、サソリのようなハサミを持っているが尻尾はない。クモのようなお腹をしているが、クモと違ってお腹に節がある。また、ハサミから糸を吐き出して巣作りする種もいる。そんな連中。
化石の主はこのカニムシのようなお腹(節がある)をしているものの、石に埋まっていてCTスキャンで分かった身体はクモのよう(ハサミがない)。さらに、クモとの違いは、化石の生物には出糸突起(しゅっしとっき)がないこと。クモは糸を吐き出す時にこの出糸突起を使い、自在にあの“蜘蛛の巣”を編んでいく。糸の吐き出し方をコントロールする器官なのだ。つまり、この生物は、「糸は吐くけど、網は編めない“クモ”」となる。研究者の推測では、糸を吐き出して、巣穴を強化したり、卵を包んでで守ったのではないかとのこと。
糸を吐き出す(生成する)能力をまず獲得。そしてその後、吐き出し方をコントロールする能力を獲得し、今のクモに進化していった。今回発見された生物は、その進化の途上にある存在と推測されるのだ。

進化の“完成形”を見ると、自然淘汰(偶然)でこんな精巧な、合目的なものが作られた訳がない、という意見を良く目にする。「神が創造したのだ」や、「神ではないが、なにか想像を超えた知性が存在して、それがデザインしたのだ(Intelligent Design : ID)」などという考え方だ。でもそれは、自分が生きている現在が“進化のゴール形”と決めつけていて、今の生物の各機能だけを考えるから。でも、網の巣を作れない“クモ”が存在したのだから、いきなり“誰か”が現在のクモをデザインしたわけではない。糸を吐き出す能力を得た生物が、その後、巣を編む能力を獲得していった。現在のクモから考えたら、網を作れない糸吐き能力は無駄なもの、意味のないものになる。そう、それこそ自然淘汰の考え方に合っている(解釈できる・説明できる)。進化は合目的に進むものではなく、ランダムウォークなのだ。

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